ここからしばらくは、おさーんがSARX035を買う前に使っていた時計を晒してみる。
昔親父にもらったセイコーの自動巻(アクタスかなんかだったか)や、高校入学のお祝いで買ってもらったCASIOのアナデジなどは既に機械もなく、名称すら覚えてないので、ここで紹介するのは社会人以降の時計である。

最初に登場するのは、アニエス・ベーが初めて時計を発売したモデル。

もう30年ほど前、社会人になるときは、スウォッチの安いものしか持ってなかったおさーん。当時スウォッチはその安さとデザインの豊富さで絶大な人気を誇っており、海外で買い求めたクロノグラフを少しの間使っていた。
さすがに入社式でオレンジの時計はまずいなと何かしら探したが、どうにもどれもしっくりこない。

そんなとある日、POPEYEかなんかに掲載されていた紹介記事で、どうしても欲しい時計と出会う。
その時計とは、まだ発売されたばかりのアニエス・ベー初代ウォッチだった。

ところが田舎ではどう探しても見つからず、結局社会人になってからも半年間時計なしで過ごしていた。
欲しい時計が手に入らないなら妥協せず時計持たないとか、既にヤバ目の片鱗がうかがえるが、ついに見つけたのは半年後。 
PARCOの中の時計屋さんでチックタックだったと思う。もううれしくてたまらず、明日お金持ってくるから取り置きしといてとお願いした。 確か価格は35,000円だった。

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※画像はアニエス・ベーホームページより引用

翌日時計を受け取っての帰り道、ウキウキしながらデパートの前を通りかかったとき、1Fのテナントに入っていたアニエス・ベーの店舗の中に、当たり前だが時計があった。
そうだよ買うなら最初からアニエス行けばよかったんじゃん。おさーんは半年間何をやっていたのか。
ちなみに、アニエスの時計は、その当時からSEIKOが生産を担当しているクオーツ時計。SEIKO製だったことが購入に至ったポイントのひとつだ。

その後、この時計は15年ほど、ずっとおさーんと共にあった。
ブレスは壊れるし、ガラスも2回ほど割ったし、リューズも曲げたりボディも傷まるけと散々だったが、都度直して使っていた。
ついには、この部品手に入らないからと時計屋に言われ、リューズもブレスも同じアニエスの別のモデル流用となっていた。

結婚してしばらく経ったとき、嫁の会社からネーム入りペアウォッチをいただいた。 
当時のおさーんはもう30歳半ば、あれほど流行り誰もが付けてたアニエス・ベーの時計もそろそろ潮時か。さすがに今は誰もしてないしね。

こうして最初に買った時計は、引き出しに放り込まれ役目を終えた。

ちなみに、初代モデル発売後、タケノコのようにデザインを変えて売り出されたアニエス・ベーの時計はかなりの流行を見せ、一時期かなりよく見かける時計だった。だが、初代モデルはわりと少なく、ほとんど見かけることはなかった。 
なお、その時計は引き出しに入れてあったが、数年前に嫁にどこかにしまわれてそのまま行方不明。
なんとか探し出して動かしたいなと切に願うが、ぢつは何かの拍子に捨ててしまったのではないかと睨んでいる。

このモデル、2012年に復刻されている。復刻版でもいいから欲しいのだが、レディスばかりでメンズを見かけることはほとんどない。メンズは売れなかったのかな?
なお、市場価値は当時のモノでもほとんどない。

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アニエス・ベー Ref.Y483-0110
(SEIKO製クオーツキャリバー搭載)
モデルナンバー:Ref.Y483-0010
キャリバーナンバー:Cal.Y483A(クオーツ)