性懲りもなく、また古時計を手に入れてしまったおさーん。だが、衝動買いなどでは断じてなく、今回のはしかるべく理由があって手に入れたものだ。

それでは3発目の古時計どうぞドドン!

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えー・・・セイコーの日本初の高級腕時計、ろーどまーべる14KGFで堀文字の通称「はまぐ・・・・・(以下略)。

もうさ、「はまぐり」3つ目じゃんおさーん!金も2個目じゃん!「きさまさてはボケたか!」と言いたい気持ちもわかる。
だがしかし、先に述べたであろう、こいつの入手はしかるべく理由があったのだと。

さて、ではその理由を明かそう。

目を凝らしてよく見てほしい。そして、インターネットから他の画像を探して比較してほしい。

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見るべきポイントは、文字盤下の「Daishock 23 Juwels」の筆記体ロゴ、この「23」という数字だ。
初号機と、SSの弐号機を比較すると、最初に手に入れた初号機は、なぜか石数の数字が小さいのだ。
また、弐号機を手に入れたころは、石数の数字が大きいものばかりをよく見かけていた。
そんなわけで、石数の数字が小さい初号機は、レアものだったかもしれぬと思ったわけである。

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(左:はまぐり三号機・右:はまぐり初号機→「23」の数字ちがうやろがい!)
※実はSDマークのプリント位置も違う→みればわかるやろがい

文字盤違いだから入手せねばならないという確固たる使命に駆られての入手であることが、これで誰にもご理解いただけるであろう。
そう、これを入手するのは必然であったのだ。

だから「は?そんだけ?」とかで片付けないでほしいのだだだだだだ!!!!!!
あとこれキレイだったし・・・。

とまぁ、文字の大きさに気づいてからインターネットで初期型ロードマーベルの画像をかたっぱしから探してみた。
結果は、今のところ数字が大きい文字盤が圧倒的とまではいかないまでも多く、数字が小さい文字盤は少数であった。でもまぁ極々少数というわけでもなく、数字が小さい個体もそれなりにはあるが、数字が大きい文字盤のほうが流通量は多そうだ。(おさーん調べ)
だがまぁ流通量はタイミングにもよるだろうから、たまたまなのかもしれない。

石数の記載文字の大きさについて、おさーんの勝手な推測だ。
最初期のあとに出てきた初期型ロードマーベル、当初23石の数字は小さかったのではないかと考えている。

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キレイなムーブメントであることよ。受けに見える数字はキャリバーコードではなく機械番号。
これより前に製造された個体は、機械番号は歯車側に刻印されており4桁になる。


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※ペットネームが彫り込まれる裏蓋内側。80ミクロン刻印が燦然と輝く!
※1961年8月製造の時計ですな

当時の時計は、石の多さが精度に対する信頼性と高級な証であったのは間違いない。とすれば使っている石数は誇らしげにアピールすべきもので、これを大きな文字から小さな文字にわざわざ変更するのは考え難い。
おそらく販売サイドなどから、「もっと石数アピールしろ!」的な話が入ったのではなかろうか。こうして、当初小さかった石数の文字も以降は表記が大きくなったのではないかと思われる。とすれば、石数の小さい文字の個体が少ないのはあり得る話か。
とはいいながら、「はまぐり」もそれほど長い期間発売されていないようなので、たいした差があるわけでもないかもしれない。

なお、これ以外にも文字盤違いは存在が確認されており、Sマーク付きの通称「Sロード」や、通称「Lロード」と呼ばれるものがある。どちらも販売期間が短かったことから極レア品。
Sロードの売り物は極々たまに見かけるが、Lロードの売り物は皆無なので、Lロードの方がレアなのかもしれない。

SSケースにも数字が小さいのあるのかな?Lロードにも数字の大きさ違いあるんだろうか。予想ではLロードまでは数字は小さくて、「はまぐり」の途中ででかくなったのではないかと思うのだが・・。

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セイコー ロードマーベル(はまぐり三号機)
製造年月:1961年8月
モデルナンバー:LM-2
キャリバーナンバー:なし(手巻)
ペットネーム:なし
ケースナンバー:J14068E
石数:23石
振動数:18,000回/時(5振動)
ケース:14KGF(80MICRON)
文字盤:SD