さて、前回はロードマーベル36000(以下ハイビート)について記載したが、今回は、ロードマーベルシリーズの中で最長の販売年数を誇るハイビートに対し、おさーんがついやってもうたのお話。

相変わらず毎夜あちこちのブログやオークションを徘徊するおさーん。ところが、ロードマーベルで検索かけると、どこ行ってもハイビートは常に見かけるのである。
ロードマーベルをこよなく愛するおさーんにとって、これはやはり避けては通れないモデル。
だがまだ手を出すのは早い。まだだまだだよもう少し待て。

当初おさーんはこれを横目で見ていた。あーもう見ないようにしてましたともそりゃ。
だが、やはりというべきか、どうにもこうにも辛抱たまらず、暴挙を犯す。

さすがに植字は無理と見たか、狙ったのはプレス文字盤。
だが、わりとキレイ・シルバー・アラビア文字盤と欲をかいたため、結局安くもない価格で入手することとなった。

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届いたブツは時代を考えれば相当キレイな部類であった。ふぅ、とりあえずまずはなんとかなった。
まぁ植字はいつか手に入れれば良いと思ったおさーん。

動くかどうかゼンマイを巻いてみる。暫く巻くと、ロードマーベルが動き出した。

おぉ、なるほど秒針がスムーズだ。確かにハイビートなだけのことはある。
時計を耳に近づけ音を聞く。
チチチチチチチチチ!。うひょこりゃびっくり速いぞ音が、これぞまさしくハイビート。
なんだこれ独特な感じ。音が気になると評する人もいるが、確かに音はかなり大きい。せわしなく大きな音が気になる人もいるだろうなと思われる。

実際に手に取り、着用してみると、その人気もうなづける。
シンプルで今風のデザインは、現在のどのシチュエーションにおいてもなんら違和感がない。
さらに、今となっては気休めかもしれないが、はまぐりに比べれば防水性もやや高い。さらに現存する個体数もかなり多く手に入れやすい。
そしてこれが重要、まごうかたなき由緒正しきロードマーベルの系譜なのだハイビートは。
(まぁ中身はクラウンなんだけどね)

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というわけでこの時計、ビンテージ初心者の最初の一本にもお勧めできる、ビンテージセイコーのひとつだとおさーんは思う。

まぁプレスでもなんでもとりあえずおさーんの欲求を満たすために手に入れたハイビート。
というわけで、これでようやく、おさーんの衝動もおさまったかに見えた。が...。

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セイコー ロードマーベル36000(ハイビート初号機)
製造年月:1967年11月
モデルナンバー:Ref.5740-8000
キャリバーナンバー:Cal.5740C(手巻)
ペットネーム:LM36
石数:23石
振動数:36,000回/時(10振動)
ケース:SS
文字盤:AD