またまたマーベルだ弐号機だ。今度のマーベルは、ごくごく普通のマーベル。

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あーこれもジャンク。動かないらしいけど、実物欲しいから手に入れたもの。初号機とは見かけがだいぶ異なるが、かなり古いタイプなのではないかという気がする。ケースサイドが直立してて厚いタイプ。これにはボロボロのベルトが付いていた。ただコレ、当時のカタログで見たまんまなんだよね。
きったねーが当時モノに間違いない。
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※1956年のカタログ、No.63の針違いって感じですかね入手した個体は

んー、コレ捨てて良いんか悪いんか。ちょっと判断に困っているおさーんである。
コレもSマーベル。うひょ!。
さて、このSマーク、プリントかと思ったら、インデックス含めプレスでアップライトのようだ。ちゃんと銀色に塗ってある細かさが素晴らしい。

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さて、ではお腹の中はどうだろう。

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ちょっとピンボケ申し訳ない。
これはマーベルの中でも廉価版なんだろう,、耐震装置が付いていないやつだ。確かに文字盤にも「Diashock」や「ANTISHOCK」の記載がない。テンプはチラねじ付き。なんかすげぇな、懐中時計みたいだ。
初号機は19石だが、補油装置は2つだった。こちらひとつだけだね。これも廉価版だからかな。

さて、少し機械を揺らしてみると、なんとなく動かない理由がわかった。これさ、時計揺らすとテンプが左右にガタガタ揺れるんだよね。おそらくだけど、天真のホゾが折れて逝っちゃってるんじゃないだろうか。
なるほどなぁ。耐震装置がないと天真へダイレクトに力がかかる。落としたりぶつけたりした時、耐震装置なしだと天真にかかる衝撃は相当なものなんだろう。天真の軸は髪の毛より多分細い。耐震装置なしだと事によれば一発一撃でアウトなケースもあるだろうなぁ。
これは自分では直せないわ。例のポンス台やらタガネいるやん。カシメてその後バランス取りせなあかんやん。ちょっとコレは厳しいかもしれない。このままドナー行きか。まぁどうするか。もう少し考えてみよう。

ここでおさーんはふと思った。
おぉ、自分で原因の推測と修理方法考えられるようになってるじゃん。以前手に入れた「標準時計技術読本」を見たかいがあったなと。あのとき、「これプロ用で素人だめじゃん」とか思ったが、少しは知識を学んだということか。ド素人ながら、少しづつ進歩も見せるおさーんであった。
いつになるかわからぬが、分解整備くらいはできるようになるのが当面のおさーんの目標だ。

さて、それまで少しの間、コイツには寝ててもらおうか。

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セイコー マーベル
製造年月:1957年7月
モデルナンバー:不明
キャリバーナンバー:なし(手巻)
ケースナンバー:14034
ペットネーム:なし
石数:17石
振動数:18,000回/時
ケース:SS
文字盤:不明