オメガの2個目。待望のスモールセコンドである。
以前、見た目で気に入ったオメガ初号機を手に入れた顛末を記事化した。入手が叶ってから慌てて時計について調べたら、搭載しているキャリバーが面白い歴足を持つ所謂30mmキャリバーなるものであることを知ったおさーん。
その源流となるのはCal.30と呼ばれるスモールセコンドのムーブメントだが、前回ご紹介した初号機は、ここから枝分かれしたセンターセコンドの末裔であるCa.285だった。
ならばCal.30直系の末裔も手に入れねばならん!。
というわけで、スモールセコンドの末裔であるCal26x系に照準を絞り、日米を股にかけ投網を張っていた。今回うまく投網に掛かったのはCal.269。スモールセコンドCal.26x系の最期の末裔である。

この時計、Ref.14389-9CSPというモデルらしい。だが、モデル名で検索しても何も出てこないので、詳細な情報はわからないのが悲しい。出てくる情報は、相変わらずの「名機30mmキャリバーですよー」と適当に孫引きした情報のみだ。
前回も書いたように、当時の生産台数は結構な数に加え、当時のオメガのありふれたキャリバーである。そんなことから細かな情報が残っていないのだろう。
一応シリアルから確認を取ったところ、この時計は1962年製造ということが分かった。初号機センターセコンドのCal.285は1961年製造だったので、ほぼ同時期のものと思われる。
ちなみに、初号機同様こいつも文字盤はリダンされているらしい。またしてもSeamasterのロゴを書き忘れたのかもしれないのだが、何しろ情報がないので、ロゴが無いのが正しいのかどうかすらわからない。だから気にしても仕方なく、文字盤キレイならまぁええやんかという状況。まぁ針は錆びたりもしているが、古いからこんなもんだろう。
結局、欲しいのは中身であって、文字盤はまぁ二の次ということか。→適当さが草
では、伝統の30ミリキャリバースモールセコンド、中身をご覧あれ。

以前ご紹介したセンターセコンドのCal.285と同様、赤メッキのムーブメント。見ていただくとわかるが年代物にしては中身はかなりキレイである。
当たり前だ、おさーん中身でしか選んどらんのだ。手に入れられそうな価格の個体で一番中身が綺麗なものを選んだら、それがたまたまリダンだったというだけのお話である。
商品の説明書きによればメンテ済みらしい。まぁそんなの露ほども信用してはいないが、ムーブメントが汚いものはいただけない。防水ケースでムーブメントが汚いとなれば、それまでの扱いや状態はお察しである。また、国産と違ってドナーが簡単に用意できる状況ではないのだ。
では、この時計が搭載するCal.269について少し説明を。
Cal.269の内部コードは30T6-PC-AMという。
ご先祖様であるCal.30から数えて6番目の子孫で、耐震付き(PC)、耐磁性型(AM)のムーブメントのようだ。
どういうわけか、Cal.269だけがそれまでのインカブロックから耐震装置が変更され、Novoshocと呼ばれるサスペンションが付いている。
このムーブメントの総生産台数は28万個と、最盛期に次ぐ生産量。終焉間際になんでこんなにつくったのだろう。
ちなみにCal.269は、1961年にこの数量を生産し30ミリキャリバースモールセコンド最後の生産を終えた。あとはその後数年間このムーブメントを使った時計を販売したものと思われる。
スモールセコンドだけでシーマスター含め28万個も時計があるなら、オメガと言えど大量生産のありふれた時計だ。そりゃ情報なんか残っていなくても無理はない。

この時計はeBayから購入した。30mmキャリバーは日本でもそこそこな数がオークションに出てはいるが、スモールセコンドになると途端に数が少なくなる。
彼の地アメリカでも同様な傾向で、やはり多いのはセンターセコンドだ。加えてビカビカにリダンされたものが多く、価格は日本より高い。
特にこの時計を手に入れたころは、ちょうどヤフオクでもスモールセコンドの出品が全くなく、おさーんは一時的に主戦場をeBayへ移していた。高いけど、ものが無いなら是非も無し。
だが、この時計はどういうわけか、そうした相場を大きく逸脱。日本でも手に入らないであろう価格でお手元へ。
正直なところ、ヤバイ物件を掴んだと思った。だがすぐに、Seamasterのロゴの有無が大きく響いたと強く信じ込んだ。だが、お手元確認してみても特にヤバそうな兆候は無し。今もチクタク軽快に動作しており、精度も30秒以内と使い勝手に不安もない。
実のところ、手に入れたのは2年近く前のこと。今は当時より円安も進んでいる。
今このくらいの状態の機械だと、10万円以下での入手はリダンであっても相当厳しいというかほぼ無理かも。
なお、見ている限り、リダンが安いのは日本によくある傾向で、欧米だとリダンでも大きく値を下げることは無さげに見える。これは汚れた文字盤でも同等。
などと自分に言い聞かせつつ、「いやーこれは良い買い物だった!」と自己暗示を掛けているおさーんである。

といいながら、なんとかしたい部分もある。手を入れたいのは3か所ほど。
1点目、龍頭がオリジナルではいのでオメガの龍頭に変えたいところ。
2点目、尾錠もオリジナルではない。これはヤフオクでなんとかしよう。幸い尾錠はヤフオクに出品されており、セイコーのように複製がバカ高い値段で売られていることも無さげである。
最後の3点目、できれば44キングセイコーのような風防をなんとかしたい。
というわけで、初号機同様速やかに修理に出したい所存。鉄は熱いうちに打っておかないといつになるかわからないからね。
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OMEGA Seamaster
製造年月:1962年頃
モデルナンバー:Ref.14389-9CSP
キャリバーナンバー:Cal.269(手巻)
ケースナンバー:不明
ペットネーム:不明
石数:17石
振動数:18,000回/時(5振動)
ケース:SS
文字盤:不明
以前、見た目で気に入ったオメガ初号機を手に入れた顛末を記事化した。入手が叶ってから慌てて時計について調べたら、搭載しているキャリバーが面白い歴足を持つ所謂30mmキャリバーなるものであることを知ったおさーん。
その源流となるのはCal.30と呼ばれるスモールセコンドのムーブメントだが、前回ご紹介した初号機は、ここから枝分かれしたセンターセコンドの末裔であるCa.285だった。
ならばCal.30直系の末裔も手に入れねばならん!。
というわけで、スモールセコンドの末裔であるCal26x系に照準を絞り、日米を股にかけ投網を張っていた。今回うまく投網に掛かったのはCal.269。スモールセコンドCal.26x系の最期の末裔である。

この時計、Ref.14389-9CSPというモデルらしい。だが、モデル名で検索しても何も出てこないので、詳細な情報はわからないのが悲しい。出てくる情報は、相変わらずの「名機30mmキャリバーですよー」と適当に孫引きした情報のみだ。
前回も書いたように、当時の生産台数は結構な数に加え、当時のオメガのありふれたキャリバーである。そんなことから細かな情報が残っていないのだろう。
一応シリアルから確認を取ったところ、この時計は1962年製造ということが分かった。初号機センターセコンドのCal.285は1961年製造だったので、ほぼ同時期のものと思われる。
ちなみに、初号機同様こいつも文字盤はリダンされているらしい。またしてもSeamasterのロゴを書き忘れたのかもしれないのだが、何しろ情報がないので、ロゴが無いのが正しいのかどうかすらわからない。だから気にしても仕方なく、文字盤キレイならまぁええやんかという状況。まぁ針は錆びたりもしているが、古いからこんなもんだろう。
結局、欲しいのは中身であって、文字盤はまぁ二の次ということか。→適当さが草
では、伝統の30ミリキャリバースモールセコンド、中身をご覧あれ。

以前ご紹介したセンターセコンドのCal.285と同様、赤メッキのムーブメント。見ていただくとわかるが年代物にしては中身はかなりキレイである。
当たり前だ、おさーん中身でしか選んどらんのだ。手に入れられそうな価格の個体で一番中身が綺麗なものを選んだら、それがたまたまリダンだったというだけのお話である。
商品の説明書きによればメンテ済みらしい。まぁそんなの露ほども信用してはいないが、ムーブメントが汚いものはいただけない。防水ケースでムーブメントが汚いとなれば、それまでの扱いや状態はお察しである。また、国産と違ってドナーが簡単に用意できる状況ではないのだ。
では、この時計が搭載するCal.269について少し説明を。
Cal.269の内部コードは30T6-PC-AMという。
ご先祖様であるCal.30から数えて6番目の子孫で、耐震付き(PC)、耐磁性型(AM)のムーブメントのようだ。
どういうわけか、Cal.269だけがそれまでのインカブロックから耐震装置が変更され、Novoshocと呼ばれるサスペンションが付いている。
このムーブメントの総生産台数は28万個と、最盛期に次ぐ生産量。終焉間際になんでこんなにつくったのだろう。
ちなみにCal.269は、1961年にこの数量を生産し30ミリキャリバースモールセコンド最後の生産を終えた。あとはその後数年間このムーブメントを使った時計を販売したものと思われる。
スモールセコンドだけでシーマスター含め28万個も時計があるなら、オメガと言えど大量生産のありふれた時計だ。そりゃ情報なんか残っていなくても無理はない。

この時計はeBayから購入した。30mmキャリバーは日本でもそこそこな数がオークションに出てはいるが、スモールセコンドになると途端に数が少なくなる。
彼の地アメリカでも同様な傾向で、やはり多いのはセンターセコンドだ。加えてビカビカにリダンされたものが多く、価格は日本より高い。
特にこの時計を手に入れたころは、ちょうどヤフオクでもスモールセコンドの出品が全くなく、おさーんは一時的に主戦場をeBayへ移していた。高いけど、ものが無いなら是非も無し。
だが、この時計はどういうわけか、そうした相場を大きく逸脱。日本でも手に入らないであろう価格でお手元へ。
正直なところ、ヤバイ物件を掴んだと思った。だがすぐに、Seamasterのロゴの有無が大きく響いたと強く信じ込んだ。だが、お手元確認してみても特にヤバそうな兆候は無し。今もチクタク軽快に動作しており、精度も30秒以内と使い勝手に不安もない。
実のところ、手に入れたのは2年近く前のこと。今は当時より円安も進んでいる。
今このくらいの状態の機械だと、10万円以下での入手はリダンであっても相当厳しいというかほぼ無理かも。
なお、見ている限り、リダンが安いのは日本によくある傾向で、欧米だとリダンでも大きく値を下げることは無さげに見える。これは汚れた文字盤でも同等。
などと自分に言い聞かせつつ、「いやーこれは良い買い物だった!」と自己暗示を掛けているおさーんである。

といいながら、なんとかしたい部分もある。手を入れたいのは3か所ほど。
1点目、龍頭がオリジナルではいのでオメガの龍頭に変えたいところ。
2点目、尾錠もオリジナルではない。これはヤフオクでなんとかしよう。幸い尾錠はヤフオクに出品されており、セイコーのように複製がバカ高い値段で売られていることも無さげである。
最後の3点目、できれば44キングセイコーのような風防をなんとかしたい。
というわけで、初号機同様速やかに修理に出したい所存。鉄は熱いうちに打っておかないといつになるかわからないからね。
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OMEGA Seamaster
製造年月:1962年頃
モデルナンバー:Ref.14389-9CSP
キャリバーナンバー:Cal.269(手巻)
ケースナンバー:不明
ペットネーム:不明
石数:17石
振動数:18,000回/時(5振動)
ケース:SS
文字盤:不明
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